今回主目的の神威岳です。ほんとはペテガリ岳に登りたいけど、
ペテガリ山荘までの林道が封鎖されたままだから。2日以上かけ
るようは1日で登山できる神威岳にします。神威岳も体力と経験
が必要な山です。
楽古岳に調子よく登れたから安心してチャレンジします。林道
は無事神威山荘まで走行できました。車に泥がつきます。凸凹の
ところありました。4時くらいにスタートしてもいいけど早いと
人がいないだろうから6時にスタートです。
車が2台あったけど1台はペテガリ岳に行った人のです。スズ
をならしながら歩きます。日がさして青空が広がっているから楽
しみ。最初の渡渉をします。
履き慣れた靴を濡らして歩きます。専用の沢靴を持っていませ
ん。交通費にお金を使っています。山靴はザックにぶら下げてい
ました。
その後草が伸びた道を進みます。林道が荒れて迂回路のようで
す。その先からまた渡渉を繰り返すようになります。川原が歩け
ないところは斜面を迂回します。
最初から長いササが茂っているから不安になります。今回は道
がわからなかったり、危険だと思ったら断念するつもりで入山し
ています。文字案内がないから経験を活かさなくてはいけません。
ササが長いけど楽に入れるところが正解です。長そでや軍手を
使用しています。たまにピンクリボンがあるので確認できます。
もう少しリボンが欲しいです。
川は増水していないから楽に渡れますが、次の道がどこに続い
ているのか見極めなくてはいけません。しばらく川原を歩くこと
もあります。
ゆっくり歩いています。このぶんなら楽に川をさかのぼれると
思っていたのですが、、、 石が散らばっている川が美しいです。
水の流れを撮影したくなります。
乾いた石の上を歩いてもいいけど、靴を濡らしているから安心
してじゃぶじゃぶ進みます。幌尻岳の渡渉の時のような厳しい冷
たさでなく、気持ちよい冷たさでした。雪解け時が冷たいのかも。
たまにコケがついているから滑ります。滑るから注意と頭の中
で繰り返していたのに、、、その時に左足を滑らさせました。
左のお尻まで濡れました。
ズボンは乾くからいいけど、ビデオカメラを2秒くらい水に浸
けてしまいました。しまったぁ。すぐにタオルで拭きますがいく
らか中に水が入っています。
電源はエラーがでて消えました。こんな時は操作せずに乾くの
を待った方が無難です。レンズがくもっていたから電源が回復し
たとしても撮影は無理です。
直らないかな。1万5千円の損失かな。2月に買ったばかりな
のに、、、デジカメならまだ安かったのにな。
神威岳を断念してまたチャレンジなら交通費がそれ以上かかる
から、成功させてチャラにしなくては、などと考えました。登山
中なのであまり気落ちしたくありません。
幸いにもこの日はもうひとつビデオカメラを持っていました。
それで撮影を続けます。川を太陽の方にさかのぼるとまぶしいで
す。まだ朝早い時間です。
二つの川が合流する二股です。ピンクリボンを見て右の川を渡
ったのが失敗です。目印が見当たらなくなりました。もっていた
地図と比べますが、地理院の地図は点線がおおざっぱです。
もうひとつの地図も勘違いして見ていました。左の川の右に渡
るところにピンクリボンがあるのですが、別の山に行く道だと思
ってしまいました。ここでいったりきたりして30分ロス。
標識が欲しいと感じました。小さなケルンが続けてあるから、
それをたどればよかったです。注意しながら先に進みます。リボ
ンがあるから安心です。
このあたりになると水に入らなくても石の上を歩けます。日が
当たると焼けそうです。たまに花があるとうれしいです。動くか
ら暑くなります。
どこで靴を履き替えたらよいか悩みながら歩いています。まだ
樹林帯の道で間違えたりします。目印がないと怪しいと思って戻
りました。正しい方には少し進んだらまた目印があります。
けっこう川を上りました。岩に赤矢印が描かれています。左に
土道があります。ここで川から離れるようです。少し登って靴を
履き替えました。濡れた靴を干しておきます。
さて土道ですが最初はササが刈られてよい道でした。しかし急
になってくると手入れがされていなくて、ササの間に頭から突っ
込んでくぐるようになりました。滑るところもあります。
左手の樹間から山が見えます。まだ高く見える山です。青空な
のがいいですね。天気がもってほしいです。少しずつ登っていま
す。
疲れてくるから息がきれたら木に抱きつくようにして休憩しま
した。足が疲労している感じはありません。呼吸がきついです。
もっとゆっくり登ればよさそう。遅いと下がってしまいます。
少しゆるやかな尾根です。だいぶ標高が上がっています。右手
側に山のピークが見えますが、まさかあそこではないでしょう。
回り込んでもまだ距離があります。早く登頂したいです。
左手側に留取岳が見えてきました。険しそうです。北西側に中
ノ岳があるのですが、どこが山頂か悩みます。その奥のペテガリ
岳山頂が見えるのでしょうか。このあと雲に覆われて見えなくな
っていきます。
割れた大きな岩を見てさらに登ります。長いササが減ってナナ
カマドやハイマツがでてきました。ストックが邪魔だからおいて
いきます。高い木が減って斜面が広く見えるようになります。
雲が流れています。なんとか神威岳の頭を見ることができまし
た。山道がはっきりしないほど草木が多いようです。
やがて短いササ原になります。左手側が急斜面。キンバイやナ
ナカマドの花が咲いています。最後はちくちくするハイマツをか
き分けて登ります。もうあそこがピークでしょう。いよいよです。
カメラをかまえて登頂しました。1601mの神威岳山頂です。
標柱に安全下山と書いてあるから、違う山に登ったのかと思いま
した。三角点側から見たら神威岳と書いてあります。
12時前です。6時にスタートだから5時間半かかっています。
道探しとカメラ点検で1時間ロスしているから、それがなければ
4時間半。私のガイド本と同じ時間です。厳しいなぁ。
さて景色はというと周りが雲に包まれています。神威岳の頭に
雲がないからここは日が少しさしています。遠くの景色が見えな
いのが残念です。ラジオを付けていましたが12時前に十勝で震
度4の地震があったと言っていました。感じませんでした。
虫が飛んでいます。シャツを着替えましたが、汗をかいたシャ
ツにたくさんとまります。寒くありません。少し生温かい空気で
す。高い木や岩がない山頂です。360度の展望ですが、隠れる
ところがないですね。
オトギリやフウロなどの花を眺めてお昼ごはんにします。静か
です。このあとは下りですがまだ時間がかかります。水を3.5
リットル用意していましたが、まだ1リットルちょっとあります。
30分ほどして下山開始します。見晴らしのよいササ原を下っ
てまた樹林帯へ。忘れ物がないかもう一度チェックしておきます。
ひとり登って来られました。この方はペテガリ山荘から下って
そのまま登られたそうです。健脚です。
ストックを回収してザックにしまいます。急な坂です。両手で
ササや木や岩や土をつかみながら下ります。腕の筋肉痛になるか
もしれませんが滑るのを警戒しています。
下りも白い木を眺めると楽しいです。やがて雲の下にでるとま
た遠くが見えるようになりました。建物が見えたらよいのですが、
山の中です。日がさし込んできました。
時間が経ちますがなかなか川まで下りられません。見覚えのあ
る木々を見ながら下っています。やっと干していた靴を回収する
ことができました。川で履き替えますが、山頂から川まで1時間
50分かかりました。
川原の道は歩けるところを歩きます。登山時よりも道がわかる
からスムーズです。リボンを確認しています。どんどん下ってい
くと人がいました。
ソエマツ岳に登るために、荷物を上に運んで設営する準備をさ
れている方です。80歳越しているそうです。こんな急な山道を
神威岳山上まで荷物を運ぶとはすごいなぁと思いました。
このあとも山道を探しながら下りますが、たまに迷っています。
道に見えるところがあるし、リボンの間隔が長いところがありま
す。やがて登山時に悩んだ二股に到着。冷やしていた水を飲んで
元気になりました。
正しい道をたどって下ります。小さいケルンもよい目印です。
朝と違って影の部分が多かったです。渡渉しては山道を歩いてま
た渡渉して山道にでます。もうそろそろと思ってもなかなか着き
ませんでした。
木が立てかけてあるところまで戻りました。その後広い道にで
て草原の迂回路を通って最後の渡渉をします。神威山荘が見えて
きました。16時半に下山完了。約10時間半の山行です。
車が4台止まっています。さっそく着替えながらダニチェック。
登山時に1匹、下山して1匹除去しました。2mmくらいのダニ
です。荷物を整理していたらすれ違った男性が下山してきました。
下山時は山靴のままということですが濡れていませんでした。
林道を運転して移動します。緊張する道です。他の車に出会い
ませんでしたが、シカが1匹いました。このあと海岸沿いにでて
静内のホテルに向かいます。夕日方向でまぶしかったです。
※日高地方は7月28日に大雨になり、浦河も浸水などの被害が
発生しています。お見舞い申し上げます。渡渉がある神威岳は大雨
の時は登れないでしょうね。林道も土砂崩れがないか心配です。
今回は雨に合わずに幸運でした。
|